彼独特の調子により、描かれた小説
一派の小説とは異なった作風です。
少年の港 |
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1992年 扶桑社
旅の果て、微風となり
謐かに心遊ばせる家郷の日々。
写真小説という新たな手法によって
藤原新也が始めて描く出生の地
門司港そして少年時代。 |
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ディングルの入江 |
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1998年 集英社
2001年 集英社文庫
アイルランドを訪ねた写真家の「私」が出会った女流画家プーカ。
沖合に浮かぶ今は無人の島ブラスケットを見つめる彼女は、
幼い頃島に流れ着き、一切の記憶を失って育った。
彼女がキャンバスに描くのは、失われた時間と自分だけの物語。
「天国はいま
美しい夕暮れです」 |
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風のフリュート |
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1998年 集英社
2001年 集英社文庫
小説『ディングルの入江』の舞台となる冬のアイルランドを訪ねた
写真家の眼は、荒涼として夜のように暗い地の、
固く凍てついた扉をひらいてゆく。
それは自らの心の軌跡をたどる、祈りと癒しの旅路。
静謐さに満ちた72葉の写真に、小説からの抜粋をちりばめて、
言葉と風景とが融合し、響きあう「見る」小説。
「扉はすべて閉ざされている
涙の扉を除いて」 |
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ロッキー・クルーズ |
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2000年 新潮社
いったい何故、
あの人がロッキー山脈で白骨死体に?
ここで何をしようとしていた?
彼の死の足跡を辿り、私はロッキーへ向かった…。
行ってみるかい
どこに?
愛も憎しみも歓びも哀しみも
ぜーんぶ消えたところに。 |
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鉄輪 |
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2000年 新潮社
はじめての自伝小説
郷里も友も恋も失った少年の心を映しだす31の情
【カンナワ】と読みます。小さな町の名。地獄の近く。 |
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